にゃぁへ
朝いつも会社へいく途中のバンの上で日向ぼっこしていた『にゃぁ』
私がかってにそう呼んでいた猫
『にゃぁ』は野良ネコだ 白い毛は汚れて黒ずんでいた
お顔は可愛いとは言えないけれど、
長い事一人で生きてきた強さが感じられる顔
でも、ひとなつっこくて「おはよう にゃぁ♪」とあいさつすると
「なぁ~~」と返事してくれた 「にゃぁ」とではなく「なぁ~」
そこがまた可愛かった
バンの家のおばあちゃんからたまにご飯をもらっていたようだ
最近そのおばあちゃんを見かけなくなった
そして『にゃぁ』も
最後に『にゃぁ』を見かけたのはまだ夏の気配の残る9月過ぎ
ずいぶん痩せて毛もぼさぼさしていた 何だかずいぶん毛が抜けていた
「にゃぁ 元気だった?」と声をかけると
「なぁ~~」と返事はしてくれた
ふっとこれが最後のあいさつになるかもと思えた
あれからにゃぁを一度も見かけない
昨日からぐっと冷え込んで寒い冬になったから心配している
バンよりも居心地のいい場所を見つけたのかしら
それとももう空を旅しているのかもしれない
会うたびにいろんな話をしたね
『にゃぁ』 ありがとう♪